後期の前期(1968年9月〜1969年9月)

 大幅にマイナーチェンジされたモデルです。
シートベルト・ヘッドレストが義務化される事に伴う改良が随所に施され、シートベルト・ヘッドレストが(運転席だけですが)標準で装備されました。

 外観上の変更は「ホンマに同じ130セドリックか?」と驚いてしまうほど別の車です。
フロント・リアのデザイン・インパネのデザインあたりは一見して変更されているとわかりますが、同じように見えるサイドガラスは平面から曲面に変わっています。
さらに前期ではリアドアの三角窓が開きましたが、後期ではハメ殺しになっています。
よって、前期と後期では共用パーツがあまりありません。特に外装パーツは皆無です。

 また、バン・ワゴンのリアゲートの開き方が変わりました。
前期は真ん中から下へ開くタイプ(開ける前に電動のリアガラスを下ろす)ですが、後期は今のバンと同じく1枚の扉が上に跳ねあがるタイプです。

 ちなみに、フロントドアの三角窓はダイヤルで開閉するタイプになりましたが、歩行者保護を考えて後期の後期ではレバーでロックするタイプに戻されました。

グレード名 形式 エンジン・キャブレター 出力 最大トルク
スペシャル6 H130 L20(OHC直6 1998cc)+SUツインキャブ 115ps/5200rpm 16.5kgm/4400rpm
H130B L20(OHC直6 1998cc)+シングルキャブ 105ps/5200rpm 16.0kgm/3600rpm
カスタム6  H130V
デラックス6 P130 J20(OHV 直6 1973cc)+シングルキャブ 100ps/5200rpm 15.5kgm/3600rpm
パーソナル6 P130S
ワゴン6  WP130
バン6   VP130
スタンダード 130S H20(OHV 直4 1982cc)+シングルキャブ 92ps/4800rpm 16.0kgm/3200rpm
バン   V130
LPG    130P 80ps/4800rpm 15.0kgm/2800rpm
ディーゼル Q130 SD20(OHV 直4 1991cc)+シングルキャブ 60ps/4000rpm 13.0kgm/1800rpm

 グレードの変化ですが、4気筒のワゴンが廃止されました。他は同じです。
ミッションは全車コラムシフトです。スペシャル6・カスタム6・デラックス6・ワゴン6に前進4段・後進1段オーバードライブ付き。
他のグレードは前進3段・後進1段です。バンは最終段が直結の前進4段・後進1段です。
オートマチックも、それまでのボルグワーナー製(輸入物)から自社製品に変わりました。(シフトはコラム)
ブレーキはスペシャル6のみ前輪ディスク+後輪ドラム。
 この後期型から、急制動時の後輪ロックを防ぐため、制動力をコントロールするGバルブが装備されました。
他のグレードは前後輪ドラムです。
 定員は6名。ワゴンはサードシートが後ろ向きに付いて8名となります。
シートはスペシャル6のみ前席セミセパレートシート(6:4分割)で、他のグレードはリクライニングなしです。
ただし、リクライニング可能なセパレートシートがオプションで用意されていました。定員は5名となります。
オプションでパワーステアリングが用意されたのもこのモデルからです。


色は残念ながら前期の『宝石をイメージした』名前はなくなってしまい、数も11色になりました。
あくまでもイメージですが、ここで再現して見ましょう。(色の名前の後にあるのは当時の色番号です)

ブラック
        #505
ダークグレー
(メタリック) #802
グレー
(メタリック) #801
ホワイト
        #637
ゴールド
(メタリック)  #608
レッド
(メタリック)  #634
グリーン
(メタリック) #804
ダークブルー
(メタリック)  #806
リーフ
        #803
レッド
        #814
ダークブルー
          
#805

★後期の前期のお写真★

意外な話ですが、思ったより残っていません。後期でも圧倒的に後期が残っているのです。
まずは、自分が撮っていない写真で恐縮ですが、Toshiさんのスペシャル6。130クラブ代表・Hさんの弟さんです。
ながたさんが1989年1月に撮影されました。この時は、まさか知り合いになるとは思ってもみませんでした、とのことです。
グリルは後期の後期スペシャル6のものが付いています。



さらに、同じクルマ(手前)が後期の後期(奥)と並んだ写真をどうぞ。ホイールの大きさが違います。わかりにくいですかねぇ。



Hideさんの珍しいパーソナル6です。窓サッシがメッキでなく塗装になっているのがスタンダードグレードの特徴です。