前期の中期(1966年10月〜1967年9月)
個人的には、前期型130では比較的残存しているタイプと思っていますが…(そもそも絶対数が少ないですけど) 人気も高いと思います。
テールランプは長方形の赤一色になりました。フロントグリルのデザインも少し変わりました。(スペシャル6以外はほとんど同じです)
スペシャル6のヘッドライト下にあるウインカー兼スモールランプのレンズは、アンバーからクリヤーになりました。
オーバーライダー(上級グレードのみ)にはゴムが貼られています。
スペシャル6にはシングルキャブ仕様が追加され、カスタム6もL20シングルキャブのエンジンになりました。
おそらくツインキャブ車は扱いにくかったからだと思います。
また、若干の車種変更がありました。
デラックス →エンジンをJ20に変更したデラックス6に
6(シックス) →パーソナル6に
グレードの展開を下記に記しておきます。
グレード名 | 形式 | エンジン・キャブレター | 出力 | 最大トルク |
スペシャル6 | H130 | L20(OHC直6 1998cc)+SUツインキャブ | 115ps/5200rpm | 16.5kgm/4400rpm |
H130B | L20(OHC直6 1998cc)+シングルキャブ | 105ps/5200rpm | 16.0kgm/3600rpm | |
カスタム6 | H130V | |||
デラックス6 | P130 | J20(OHV 直6 1973cc)+シングルキャブ | 100ps/5200rpm | 15.5kgm/3600rpm |
パーソナル6 | P130S | |||
ワゴン6 | WP130 | |||
バン6 | VP130 | |||
スタンダード | 130S | H20(OHV 直4 1982cc)+シングルキャブ | 92ps/4800rpm | 16.0kgm/3200rpm |
ワゴン | W130 | |||
バン | V130 | |||
LPG | 130P | 80ps/4800rpm | 15.0kgm/2800rpm | |
ディーゼル | Q130 | SD20(OHV 直4 1991cc)+シングルキャブ | 60ps/4000rpm | 13.0kgm/1800rpm |
ミッションは全車コラムシフト。フロアシフトはありません。前進3段・後進1段です。
その後1967年1月に小変更があり、スペシャル6・カスタム6・デラックス6・ワゴン6は前進4段・後進1段となりました。
最終段がオーバードライブ(0.785)のもので、これで少しは燃費向上に役立ったかも?
ただしバンのみ前進4段・後進1段(4速目は1.000直結)です。
オプションでボルグワーナー製のオートマティック(前進3段・後進1段)が選べました。もちろんコラムシフトです。
ブレーキはスペシャル6のみ前輪ディスク+後輪ドラム、他のグレードは前後輪ドラム。
定員は6名。ワゴンはサードシートが後ろ向きに付いて8名となります。
シートはスペシャル6のみ前席セミセパレートシート(6:4分割)で、他のグレードはリクライニングなしです。
ただし、セパレートシートがオプションで、これを付けると定員が5名となり、リクライニング可能です。
…と、この項目コピー&ペーストして手を抜いております。(^_^;)
ここで、色の話を。130セドリックには、この時合計14色のボディーカラーが設定されていました。
宝石をイメージした(まぁ違うものもありますが)名前が付いています。
あくまでもイメージですが、ここで再現してみましょう。(色の名前の後にあるのは当時の色番号です)
ブラックパールグレイ (メタリック) #515 |
スピネル・ベージュ (メタリック) #608 |
サファイア・ブルー (メタリック) #610 |
ガーネット・マルーン (メタリック) #634 |
エメラルド・グリーン (メタリック) #631 |
ジュエル・ブルー (メタリック) #631 |
チタニヤ・イエロー #633 |
パール・ホワイト #637 |
ロイヤル・ブラック #505 |
ムーンストーン・ イエロー #433 |
コーラル・レッド #521 |
ジェード・グリーン #546 |
カリビアン・ブルー #604 |
トパーズ・ブラウン #635 |
★前期の中期のお写真★
写真上 Oさんのカスタム6。グリルは少し違っています。(前期の後期のカスタム6グリル・スモールがアンバー色)
オーバーライダーが前期の前期のものになっていますので、下のスペシャル6と比較して見てください。
写真中 左はHさんの部品取りスペシャル6。後に日産本社に引取られました。
右はKさんのバン6。リアゲートはウインドーを一旦降ろして(パワーウインドです)から手前に引き下ろします。
この開き方は前期型共通です。
写真下 左は一番星さんのカスタム6。ほぼオリジナルです。
右はKawaさんのスペシャル6です。ツインキャブ車です。
下の写真はながたさんご提供。スペシャル6、1990年4月撮影です。ダークブルー(ジュエル・ブルーでしょうか?)は珍しいです!
★参考資料★
1967年1月サービス週報のまえがきを転載します。原文のママです。表現に味があります。(^_^;)
オーバードライブ追加などの記述があります。(ながたさんご提供です。おおきに!)
ニツサン セドリツクは発売以来益々好評を拍し、先に外観意匠の変更と公害対策を含む安全性の向上を図り、加えて豊富なエンジン グループによる幅広いご用向きにご愛顧頂いておりますが、此の度更に、実用性の高いH20型エンジンについて、静粛性を重点とした信頼性の向上を図り5ベアリング方式を採用致しました。
又、トランスミツシヨンについては耐久性の優れた新設計による分割式ギヤ ボツクスを採用し、且つクルマの高速化に伴い3段トランスミツシヨンに加え、6気筒エンジン搭載車系(パーソナル6は除く)についてはオーバドライブつき4段トランスミツシヨンを設定すると同じにエキゾーストチユーブのマウンテイング方法の変更により、室内騒音の防止を図りました。
尚、上記新設両ユニツトについてはメートル方式のネジ規格を採用致しました。
本サービス週報はこれらの変更点をご案内し、サービスの参考に供する次第です。
車台始番号 130-019901以降 P130-018701以降 H130-013901以降 Q130-001401以降